【ゼロから学ぶWeb3】Web3とは?従来のウェブとの違いや関連技術をわかりやすく解説!
目次
Web3とは
Web3(ウェブスリー)は、ブロックチェーンを用いた次世代のインターネットである「分散型ウェブ」と、それに付随するサービス群を表す言葉です。Web3.0とも呼ばれます。
今まではGAFAMなどのプラットフォーマーがサービスを管理していたため、ユーザーは中央集権的なウェブに依存せざるを得ませんでした。
一方、Web3では中央管理者がいなくとも、個々人の間でデータの管理や送金などを行うことができるようになります。Web2.0と対比され、情報に関する権力を分散させるインターネットがWeb3と呼ばれます。
インターネット民主化の時代、それがWeb3だ!!
Web3のことになるとテンション高いですね。
Web3の特徴〜どこが革新的なのか〜
①サーバーを介さず通信できる
Web3のサービスでは、特定のサーバーを介することなく多様な取引を行うことができます。中央管理者の代わりにプログラムがサービスを運用するため、ネット回線の負荷が減り、臨時のメンテナンスも不要のサービスを実現することができます。
②個人情報を登録する必要がない
Web3のサービスでは、仲介業者のサーバーを経由する必要がないため、そもそも個人情報を登録するという必要がありません。
従来のインターネットでは特定のプラットフォーマーなどが個人情報を大量に所持する傾向にありましたが、Web3ではこのような中央集権的な構造が改善されます。
③セキュリティの高さ
以前のインターネットでは、特定のプラットフォーマーへ個人情報が集中することにより、サイバー攻撃による個人情報漏洩のリスクが高い状態が続いていました。もしプラットフォーマーが攻撃されたら、個人情報は一斉に流出してしまいます。
しかし、Web3のサービスでは、個人情報の入力が基本的に必要ないうえ、データは分散管理されているため特定の場所から流出する危険性は低いと言えます。
また、データを分散管理する構造により、不正にデータへ手を加えることもできません。
入力の必要がなければ、個人情報漏洩の心配もあるまい!
これまでのインターネット
Web3を理解するには、従来のウェブを知ることが重要だ。一緒に見ていこう。
Web1.0
Web1.0は、主に1990年代半ばから2000年代前半までの期間を指します。
主にテキストで構成されるWebサイトが多く、コミュニケーションが一方通行だった時代です。チャット機能はまだ登場しておらず、メッセージはメールでやり取りしていました。
ユーザーは情報を受け取る消費者であることが多く、コンテンツを生産できる人は少数派でした。
副室長「懐かしきWeb1.0の時代……。」
室長「この期間にインターネットは日本でも急速に普及し、Web2.0へつながる大きな潮流となっていったわけだな。」
Web2.0
Web2.0は、双方向のコミュニケーションが実現した、2000年代半ばから現在に至るまでの期間を指します。
コンテンツは画像や動画へ。メッセージのやり取りは、チャット機能を持ったアプリケーションやSNSへ。ユーザーは情報の発信者になることもでき、主に消費者だったWeb1.0の時代と比べ、できることが大幅に増加しました。Web2.0の象徴とも言えるSNSは世界中に広がっており、ユーザー同士の相互的なコミュニケーションを実現しています。
一方、Web2.0では巨大なSNSなどのプラットフォームを運営する特定の企業が個人情報を多く取得しており、サイバー攻撃によるリスクが高まっています。これが、Web2.0における中央集権的なウェブのデメリットです。
新米研究員「2021年にはFacebookやLinkedinの個人情報流出も報じられていましたよね。」
技術から読み解くWeb3の全体像
※ここに「WEB3,NFT資料作成準備.pdf」のp4画像
Web3の世界観においては、さまざまな技術が分散型インターネットを構築するために展開されています。
現在のWeb3はメタバースやCrypto(暗号)経済圏、NFTなどの概念から成り立っており、それぞれの関連技術を知ることで、Web3の全体像をつかむことができるでしょう。
室長「Web3特有の単語を5つピックアップしたから、ここでご紹介するぞ。」
メタバース
メタバースとは、「Meta(超)」と「Universe(宇宙)」をかけ合わせた言葉で、アバターを通じてコミュニケーションを行える仮想空間、およびそのサービスのことを指します。
メタバースの大きなメリットは、場所を選ばず、いつでも同じ空間でコミュニケーションを取れるということ。この利点から、ゲームを始め、チャットやバーチャルオフィス、イベントの開催、仮想空間上でのショップ展開など、さまざまな形での利用が進んでいます。
メタバースに関連が深い技術は、VRや3Dモデリング、スマートデバイスなどです。より没入感の高い体験を実現させるためにVRを絡めているメタバースは多く、今後も広がりを見せていくと予想されます。
また「The Sandbox」に代表されるように、メタバースサービスの中には、仮想空間上の土地を購入して建物を建てたり、仮想空間向けのアイテムやキャラクターを制作・販売することができるものもあります。
仮想空間の中で新しいエンターテインメント体験に触れ、世界中の人とリアルタイムでつながることができ、さらにビジネスチャンスも広がる。こういった点が、Web3時代におけるメタバースの特徴です。
※ここに「メタバースとは?」のリンク
DApps
DApps(ダップス)とは「Decentralized Applications」の略で、「分散型アプリケーション」という日本語訳になります。
分散型アプリケーションとは、端的に言えば「中央管理者がいない、権力の分散管理を実現したアプリケーション」のこと。DAppsはブロックチェーン上でソフトウェアを動かせる「スマートコントラクト」というプログラムを利用することで、
①オープンソースであり、誰でもアプリの仕組みを確認できる
②中央管理者がおらず、アプリのコントロール権が分散管理されている
③アプリに変更を加える場合、ユーザーの合意形成が必要
…といった特徴を持つ非中央集権的なアプリケーションを実現することができました。
室長「このアプリケーション形態は、ゲームやNFTプラットフォームなど、さまざまな分野で応用が進んでいるぞ」
※ここに「DAppsとは?」のリンク
DeFi
DeFi(ディーファイ)とは、「Decentralized Finance」の略で、「分散型金融システム」のことを指します。
分散型金融システムとは、銀行や証券会社といった中央管理者がいない金融システムのこと。従来の金融システムでは銀行や証券会社を介して資金のやり取りを行うのが普通でしたが、DeFiのアプリケーションではこの仲介者が存在せず、ユーザー同士で取引を行えます。
これにより、DeFiではリアルタイム送金や手数料の安い取引が可能となります。
副室長「仲介者がいないから、その分、コストを減らすことができるわけだな!」
※ここに「DeFiとは?」のリンク
NFT
NFTとは、「Non-Fungible Token」の略で、直訳すると「非代替性トークン」という単語になります。
今まで、デジタルのデータは簡単にコピーしたり手を加えたりできるため、価値ある資産として扱われていませんでした。しかし、ブロックチェーンの技術を用いることにより、複製ができないデータを用意できるようになったのです。
この「替えが効かないデジタルデータ」がNFT(Non-Fungible Token)と呼ばれています。NFTは一点モノの証明ができるという特性から、ゲームやアート、チケット販売など、多様な分野において活用が進んでいます。
室長「NFTが注目されているのは、
①デジタル資産を保有していると証明できる
②希少性を担保できる
③投資商品として人気が高まってきている
ということが挙げられるぞ!」
※ここに「NFTとは?」のリンク
GameFi
GameFi(ゲームファイ)とは、GameとFinanceをかけ合わせた造語であり、「遊んで稼げる」ゲームのことを意味します。近い概念として「Play to Earn(P2E)」「NFTゲーム」「ブロックチェーンゲーム」などの言葉も存在します。
従来のゲームでは、獲得した報酬や通貨はゲーム内でしか使えませんでした。一方GameFiでは、報酬が仮想通貨だったり、キャラクターやアイテムがNFTだったりすることで、ゲーム外で取引したり換金したりすることができるのです。
こういった、プレイすることによって現実でも使える通貨やNFTを稼ぐことができ、ゲーム外のマーケットプレイスなどでNFTの取引ができるものをGameFiと呼びます。
副室長「遊んで稼ぐとは、私のためにあるような言葉だな!」
※ここに「GameFiとは?」のリンク
まとめ
室長「最後にもう一度、重要な部分をおさらいしておくぞ!」
<この記事の要点>
・Web3とは、「分散型ウェブ」と、それに付随するサービス群を表す言葉
・Web3のサービスでは、サーバーを介さず通信でき、基本的に個人情報を登録する必要がなく、高いセキュリティが担保されている
・Web3に大きく関連する概念としては、メタバース、DApps、DeFi、NFT、GameFiなどが挙げられる